【人吉球磨刃物】
人吉市
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川村勝行 氏インタビュー記事(2010年頃)
「則光刃物店」の初代・川村一栄さんは土佐刃物で有名な四国へ修行に出向き、厳しい修行ののち、師匠から「則光」の名を授かり帰郷。1930年、人吉市の静かな城下町で仕事を始めました。太平洋戦争を経て再び鍛冶業を始めると、山林刃物や農機具などを次々と制作。多くの弟子が住み込みで修行するほど需要もあったそうです。現在、2代目として伝統を継承しているのが勝行さん。熊本県伝統的工芸品の指定を受けて高く評価された一栄さんですが1987年、仕事中に負傷して他界。「以来、一人で鍛冶場を守ってきました」20年ほど前までは造林鎌をはじめ斧、鉈など山林用の道具が主要生産品だったが、現在は需要が減って包丁等の刃物が中心に。最近は、アウトドア用の腰鉈も人気だそうです。昔ながらの技法を守りつつ、現代のニーズを取り入れる。その好例が、柄腐れ防止の工夫をした和洋ミックス包丁です。常に品薄状態の人気ぶりです。刃は切れ味の優れた極軟鋼に鋼を割込み、柄に入る部分は柄腐れしにくいステンレス。これらを溶接技術で接合して両者の利点を生かした包丁を完成させました。
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