しょうだいやき
なかでらがま

西にし
かわ
こう
せい

 

荒尾市

1951年
熊本県荒尾市に生誕。
1973年〜
一勝地焼の成田勝人氏に師事した後、ふもと窯で10年間修行。
1990年
中平窯を開く。

 

福田安 氏インタビュー記事(2010年頃)

相良藩の御用窯だったいっ/rt>しょうrb>焼やきなり/rt>かつさんの下で焼き物を学び始めた西川講生(こうせい)さん。その後、小代焼のふもと窯でさらに腕を磨き、原料の土にも恵まれた今の場所に「なり/rt>かつ」を構えました。
「私は作家や先生ではなく、ただの“茶碗屋”です。使って楽しんでもらえれば、それでいいんですよ」と優しく笑います。裏庭から土を掘っては粘土を作り、薪を割っては燃料作り。「ほぼ自給自足なので、力仕事が大半です」
小代の土は鉄分が多いため、釉薬として調合使用して独特の色合いを出しています。西川さんが作る小代焼は昔ながらの青小代・白小代・黄小代が基本です。いずれも同じワラ灰をベースにしつつ、調合や焚き方で色が変わります。白掛けが流れ落ちるような小代焼独特の模様は「打ち掛け流し」・「しゃく/rt>掛け」さまざまな技法があり、作品の大きさなどによって使い分けています。
作る器ごとに粘土を作っているのも、西川さんならではのこだわり。「口があたるカップの場合、土の段階で砂を濾(こ)して取り分け、キメの細かな粘土を作りますし、花瓶などの場合は表面に味を出したいので、砂をわざと加えて粗めにしたり。粘土作りには3カ月近くかかりますが、その過程で“次は何を作ろうか”と考えることも楽しいんです」
毎年1年生の気持ちでいろんなことに挑戦しているという西川さん。“失敗こそ次のヒントになる”と、前向きに精進を重ねています。
「器は、少し物足りないくらいで丁度いいと思うんです。使い手の皆さんが食器に料理を盛りつけたり、花瓶に花を生けたときに完成するものだから。“これで一杯やったらウマいだろう”なんて、使う場面を想像しながら作っています」