熊本県伝統工芸館

熊本県伝統工芸館では、伝統工芸品の展示や販売、体験イベントなどを通して、伝統工芸品を「観て」「触れて」「知って」いただき、そして実際に使っていただくことで皆様方の日々の暮らしに豊かさと潤いを感じていただきたいと願っています。

工芸館開館当時、熊本県には国の指定する伝統工芸品ははなく、県が独自に「熊本県伝統的工芸品」の指定制度を設け、県内の伝統工芸の需要開拓や振興に取り組むことになりました。
伝統工芸館はその中心的な役割を担い、「手で観る工芸館」「誂えがきく工芸館」「市の立つ工芸館」の3つを基本コンセプトとし、地域の魅力と特性を生かしながら工芸品の魅力を提唱していくことを目的として1982年(昭和57)8月に開館いたしました。

 

日本各地にその土地ならではの伝統工芸品がありますが、私たちの郷土熊本にも、国指定の伝統工芸品である「肥後象がん」、「小代焼」、「天草陶磁器」、「山鹿灯籠」を始めとする多くの素晴らしい伝統工芸品があります。

工芸館は、皆様方の生活と熊本県の伝統工芸品をつなぐ場所として活動しています。

手で観る工芸館

実際に工芸品に触れてその魅力を楽しめる工芸館であること。

誂えがきく工芸館

欲しいサイズやデザインの工芸品を誂え(オーダーメイド)で工芸家に注文できる工芸館であること。

市の立つ工芸館

工芸家が作品の展示販売会を行うことができる、使い手と作り手を結びつける工芸館であること

 

熊本県伝統工芸館について

熊本県伝統工芸館について記事一覧

9-1-6 スクロールをするとタイムラインの縦線が伸びる1974年5月 伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)制定。1977年5月 熊本県伝統工芸振興デザイン会議設置。以後、伝統工芸振興のための知事の諮問機関として伝統工芸館設置についても用地選定等を協議。1978年5月 用地取得交渉開始。1979年3月 熊本県伝統的工芸品指定(第1次/113名)。7月 熊本県伝統工芸館建設委員会の設置(以後...

熊本県伝統工芸館は伝統工芸品の展示・販売や体験イベントなどを通して、生活と伝統工芸品を繋ぐ場所として1982年に建てられた施設です。1階に工房と工芸品を販売するショップ、2階に常設展示と企画展示スペース、地階に展示室・会議室が設けられています。設計者の菊竹清訓さんはダイナミックなデザインの建物を設計することで有名な建築家ですが、この建物は、ともすれば周囲の景観に同化するように落ち着いていて、語弊を...

熊本県伝統工芸館の設立にあたり企画から建築にいたるソフトデザインを担当した熊本出身の工業デザイナー・秋岡芳夫氏は、熊本県伝統工芸館での企画展示や工芸品のデザイン指導、館と熊本日日新聞社主催の工芸作品公募展「くらしの工芸展」審査員を務められるなど、熊本の工芸に深く関わられてきました。秋岡芳夫氏は、大正9年(1920)に熊本県宇城市松橋町に生まれ、東京高等工芸学校(現千葉大学)を卒業し、日本で最初の工...

熊本県では、「熊本県伝統的工芸品の指定要項」に基づき熊本県伝統的工芸品を指定しています。熊本県伝統的工芸品の指定要項(令和5年8月現在)(目的)第1条 この要項は、郷土にはぐくまれ受けつがれてきた工芸品を熊本県伝統的工芸品として指定することにより、その従事者等関係者の意欲の高揚を図るとともに、利用者等に手づくり工芸品に対する正しい認識を与え、これが維持発展を図り、もって県民の生活に豊かさと潤いをも...